ガンマンとの決闘と手の腱鞘炎と女性美容師と
迷って迷って迷って、探して探して、決断して打つ。
鍼治療ってこの繰り返しです。
たかが肩こり、されど肩こり。
「こんな腰痛すぐに治せるな。」と思ったのに、全然良くならないぞ。。。
こんな日々を繰り返しながら、「どうしてここに痛みがあって、痛む場所とは違うここに硬いポイントが出てきてるんだろう。」という身体のパターンを学んでいます。
先日来た腱鞘炎の患者さん。
美容師の方で、普段はアシスタントに任せているシャンプー作業を自分でやったら痛みが出たとのこと。
僕の今までの経験から脊柱のコリを丁寧にほぐせば痛みが取れていたので、そこにアプローチするもイマイチ改善せず。
西部劇で2人のガンマンが銃を持って撃ち合いをするシーンってありますよね?鍼治療ってその決闘に近いようなイメージを持っています。
相手の症状という名のガンマン(表現悪いか。。。)に対して、自分の持っている銃に込められた弾でどう対応していくか。
その弾の数が多ければ多いほど、症状をうまく改善できます。
そこには相手の症状の評価という、ガンマンの特徴を見極めるという仕事も必要ですが、「自分なりに評価が出来た。」と思っていても、なかなかうまくいきません。
だからこそ、「こういう時にはこのツボを使う。」という銃弾の数が必要なのです。
その腱鞘炎の患者さんは背中の調整でうまくいかずに焦りはしましたが、初心に戻り手首の動きを1から評価し直すことに。
腕というのは肘を境に上腕と前腕に分かれ、上腕部は上腕骨、前腕部は尺骨と橈骨に分かれています。
大ざっぱに言えば、肩からの力が前腕で2つにわかれ手首から先でより細かく分かれていきます。1→2→多数という伝わり方をします。(それは足でも同じです。)
それがうまく伝わらなければ、力のかかり方に偏りが出て、痛みが起きることが多いです。
その方の場合は尺骨と上腕骨の接合部に負荷がかかっていて、その負荷を鍼で取り除くと痛みが一気に改善しました。
女性は男性に比べて上腕骨に対して前腕が外側に向いていることが多いです。そのためそこに負荷がかかりやすい。そのことを改めて思い知らされた症例でした。
女性の美容師の方は是非覚えておいてほしいなと勝手に思っています。
自分の持っている弾がまた増えたなと思うと嬉しい限りです。
自分での今までの判断で捉えきれなかったからこそ迷いが生じ、その中でまた決断を下して、弾が増えたと自画自賛していたら、また迷うんだろうな。
治療はこの繰り返しです。
おいガンマン、いつでも待ってるぜ笑
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