身体の痕跡とテニス肘。私の身体観について
前回のテニス肘の症例からもっと全体的に補足というか考えていることを書こうと思います。
https://acupuncturistontheship.hatenablog.com/entry/2020/07/11/192454
手足には体がうまく使えているかどうかがわかる様々な痕跡があります。
パソコンを使っていると指や肘、肩が疲れるいうのは、つまり、体幹の力が末端にまでうまく伝わっていないということです。
身体は体幹、つまり中心では身体を動かすためのエネルギーを作り出し、末端になればなるほどその力を微調整して繊細に正確に伝えるという構造があります。
もしデスクワークで肩が凝る方がおられたら、本来背中でタイプなどをしなければならないのに、代わりに肩がタイプを打つための軸となって仕事をしているせいで、過負荷がかかってしまっています。
テニスやゴルフのフォームの崩れでおきるテニス肘、ゴルフ肘も基本的には上記の考え方と同じような理論で生じます。
背中で力を生み出し、手は添えるだけでボールが当たる方向を調整するのが球技のフォームの基本です。
それが背中や腰、膝、足首などのバランスが崩れていることにより、肘に過負荷がかかるため痛みとして生じてしまうわけです。
身体の動かし方、今までの怪我、手術、内科疾患、婦人科疾患など過去の痕跡を多角的に考察することで、その症状の原因を考えていけるんじゃないかなというのが僕の基本的な身体観です。