症例報告〜生理周期に関係した腰痛〜
私は経絡の流れなどをベースとしたものではなく、患者さんの動きや癖、構造などを分析して症状を取り除く「整動鍼」というやり方をベースに治療をしています。
症例報告を挙げますと、
50代女性 会社員
主訴: 右側の腰痛
排卵期から生理中にかけて腰が痛くなるのがずっと続いていて、特に屈んで顔を洗う時などに痛みがでる。片手を壁につけながら必死に顔を洗っているとのこと。患部及びその周囲はとても固く、板が入っているようであった。
周囲を緩めていく上できつい刺激は痛みを悪化させると考え、違う場所からアプローチしていくことにする。改めて痛みが出る前に屈む動作をしてもらったところ、腰ではなく下肢全体の動きが悪いため腰痛を引き起こしていることがわかった。股関節、ひざ、足関節がうまく連携がとれるようにすねのツボに鍼でアプローチしたところ、痛みがほぼなくなり前屈がスムーズにできるようになる。
生理周期と痛みが絡むケースの場合、生理の活動が全身の活動に影響を及ぼすことがあります。今回は痛みを取り除くために来られましたが、逆に考えると、生理によって影響が及んだ箇所を修正していくことで、生理の状態改善していくこともあります。
生理と関連した痛みや、生理痛に悩みをお持ちの方がおられて、ロンドン在住の方がおられましたら、ぜひ一度ご相談ください。