ロンドン在住1年を振り返って思うこと
ロンドン在住から明日で1年と1ヶ月経ちます。
結婚記念日や誕生日じゃないですが、長い間住むということになった時、初めてその国に降り立った日のことって案外覚えているものです。
初めて行ったカフェとか。
この1年、日本にいるときと比べて何がどう変わったのかなと思い、振り返ってみることにしました。他人から見たら本当にどうでもいいことを今日は書くなのと、振り返りながら思います汗
・一人でいる時間が増えた&家にいることが苦にならなくなった
私は神戸の実家にいる時は、一人で家に何もせずにいることがとにかく苦手で、何か理由を付けては外に出ていました。美術館とか映画館とか行きたいところはいくらでもあるので苦ではありません。
ところがロンドンに来て、1人で家にいることが苦ではなくなりました。仲の良かった友達も減り、話し相手が減ったので当たり前と言えば当たり前なのですが、それとは違い、家に一人でいて本を読んだりするのがむしろ楽しいと思えるようになっているのです。
それはこの34年間で初めてに近い感覚なので、とても新鮮です。でもよく考えれば1人暮らしをするのが初めてなので、1人暮らしをするっていうのはこういうことなのかもしれません。船は1人暮らしと言えば1人暮らしですが、クルー全員が家族みたいな側面もあります。
・治療スタイルをカスタマイズさせた
私は治療経験が浅い状態で船で働くようになり、初めてここロンドンで陸地で治療家として働きました。
この1年で治療としての基本方針は変わりませんが、毎日人の身体に触れて何かしらの変化を起こさせるということをしていると、少しづつ気付くことが出来、少しづつ自分の施術が変わってきているように思います。
私の施術は基本的に、「痛い」と思われる施術をしていますが、船で働く前に働いていた治療院でしていた施術と基本的には同じでも、その「痛さ」は全然違うなと思います。
相手が痛いと感じようが感じなかろうが、筋肉を捌いていくというのが一番大切だと「学んだように錯覚していた」、治療家なりたての頃。
笑顔で挨拶を交わしてくれるのに指名が入らなくなってしまった患者さんに対して、すごく複雑な気持ちを持っていましたが、今ならその気持ちがよくわかってしまいます。
今でも私の施術は嫌がられることはありますが、気に入って頂ける方もいます。
もちろん、一切相手に「痛い」と思わせないような、クラニオやヴィセラルのようなアプローチもしていきますが、それはそれぐらい私の身体の診方に幅が出来たということなのでしょう。
つれづれ2点ほど書いたけど、美術や映画の趣味があう友達なんてのは日本でもあまり見つからなかったし、イギリスならなおのことかなと思いますが、話していてとても刺激を受ける患者さんにも恵まれたし、この1年はわりに充実していたなと思います。
来年の今頃再び振り返ったとき、同じことを書いていたくないなぁ。
私はなぜか昔から思い出話が嫌いで、昔に花なんて咲かせたくないといつも思います。今が明日が昨日より大きな花が咲くように。
楽しまないと。
生ける屍なんて、なりたくない!