足の小指が逆子に効く原因を考察してみる
逆子に至陰という足の小指にあるツボにお灸をすると治ると言われています。
至陰という足の小指の付け根にあるツボは逆子に対してとても効果があるとされ、有名なツボです。
ではなぜ至陰を使うのでしょう?経絡やエネルギーという観点以外に説明はできないのでしょうか?私なりにどういうメカニズムがあるのかを考察してみます。
特効穴を特効穴としてストックしておくことは大切ですが、その一方で、なぜ効くのか考えておかないと応用はききません。特効穴を100個いや1000個覚えて様々な症状に対処するか、特効穴がどうして効くかを考えておいて、その場で臨機応変にツボを取捨選択していくか。
どちらも間違いではないですが、僕は後者のようなセラピストでいたいなぁと思っています。で、至陰に話を戻します。
ちなみにこれは整動鍼公認としての考察ではなく、あくまで僕自身の考察です。
まず改めて整動鍼発案者の栗原先生のブログを読み返していたら、やはり「至陰と逆子」についての記事がありました。
冷えとのぼせの関係や、お腹を丸くするなど、読み返してもなるほどとうなずくことが色々とあります。それにプラスして考えるとすれば、至陰を使うとお腹が丸くなるなら、至陰はどのようにお腹を変形させているのかということだと思います。
至陰に刺激を入れる理由としては、至陰に刺激が普段入っていないor刺激が入りすぎているから入れることで調整するという主に2つが挙げられるのではないかと思います。
私の妻が妊娠してから妊婦さんをより観察するようになりましたが、妊娠さんはお腹が大きくなることで股関節を開いて歩いてしまいます。すると足全体を外に開いてしまいます。(いわゆるガニ股)。そして(胎児が前に出るので)腰が反ります。
また、脚全体が外に開くにつれて足首も外に開こうとします。
足を開いたまま歩き続けてみるとわかりますが、足首がロックされ続けるのって結構しんどいです。(足首の主な関節である距腿関節自体も内外旋、内外反しますが、股関節に比べるとその動きは僅かです。)
そこで、ロックされている足首の圧を逃すために、足の親指を天井に小指を地面の方に捻って(足首の内反がメインで多少の外旋)歩いてみたら楽な感じがしませんか?(私は固定されるのを嫌ってそうしてしまいます。)そうなる妊婦さんが一定数出てくると思うんです。
また股関節が外旋すると、それに合わせて寛骨(骨盤の骨の1つ)が外に開き、その分、坐骨が内側によります。するとお尻や肛門のあたりは常に締め付けられるので血流が悪くなり、胎児には居心地が悪いものとなります。
こうした状態が続くと子宮口近辺よりお腹の上の方が居心地がいいので頭を上にするようになる「→逆子となってしまう」のではないでしょうか。
※これは骨盤と脚の位置を考えた場合の私の私案です。全ての妊婦さんが大なり小なりこの歩き方になりますが、もちろん逆子にならない人もいます。ならない要因としては足を捻らず歩く人がいたり、食べ物による体の浮腫みや運動習慣による血流状態など他の要素が絡んで来ると考えています。
ではなぜ逆子に至陰なのでしょう?
足を捻って歩くことで小指を固めて歩くようになり(=歩くときの軸が小指の付け根になる)、小指の関節を固めてしまいます。
またその時、歩く時の軸が腰から小指に移るので余計にお尻を締めて歩かざるを得ません。(腰を反らしていることもあり軸にできない分、小指と臀部の2点をテコにして歩く感じになります)
すると余計に下腹部が窮屈になって血流不全となります。(捻ることで足を開きながら歩くのは楽にはなりますが、骨盤へは悪影響が及んでしまいます)
ここで出て来る「足首内反による足の小指の固定」という条件の時に至陰を使うと効果的なんじゃないのかなと考えます。そこにお灸を据えることで小指の関節の強張りを緩め、子宮周囲の強張りを解くわけです。
じゃあなぜお灸なのか?小指の爪の付け根なのか??そこは私にはわかりません。
至陰にお灸ではなくて足の指の関節の付け根に鍼でもいいんじゃないか?と考えます。
個人的にはそれでもいいのでは?と判断していますが、まだ症例数が少なく、はっきりとは言えません。でも上記の条件が揃った時に関節の付け根に鍼をしたところ、逆子に対して効果が出ました。
このようにして、身体に起きている症状の原因を身体の動きと構造から紐解いていきます。
ヨーロッパ在住の方でこういったアプローチの施術を受けてみたいという方がおられましたら、ぜひご連絡ください。
小指でイメージ検索してみたら、結構面白かった笑笑(イギリスにいるせいか、ひらがなを入れないといつも中国語検索になってしまいます…)
初めての渋谷らくご
渋谷らくごってご存知ですか?
僕はPodcastでずっと聞いてるんですが、そこがこの度、5月公演を初めてオンライン上でやるとのことで、オンライン寄席へ行ってみました。
これは新規のお便りが2通来たら、podcast配信してくれるというので、思い切ってお便りを書いてみました。
Podcastで読まれるかわからないんですが、とりあえずこっちに感想載せてみます。
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私は海外のクルーズ船で鍼師として働いたのち、縁あってロンドンで鍼灸の職を見つけそのまま定住しているものです。
日本へも時々帰っているのですが、関西在住なので東京へは行けなかったり、東京へ行った時もシブラクのタイミングにあわなかったりで、せめて米粒写経さんが出演されていた寄席を観に行かせてもらっていました。
ところが今回、コロナ騒動を受けてのオンライン配信。
ずっとポッドキャストでお世話になっていたのでやっと恩返しができる!ということで都合のついた最終日の最後の配信を購入しました。(私も鍼灸師なので無料でとか色々言われることがありますが、やはりプロの方にはお金を落としてこそ、その方への敬意が払えると思います) これが演目です。
「渋谷らくご」 菊之丞シリーズ!2020年5月 | 初心者でも楽しめる「渋谷らくご」
普段あまりSNSとかしないので、下調べなくウェブサイトの経歴だけをみて配信に臨みました。それでびっくりかつ面白かったのが春風亭百栄(しゅんぷうていももえ)師匠でした。
まず、サイトの経歴だけ読んで実は百栄師匠のことを女性だと思っていました。かつ頭の感じからして、意識的に女装されておられるのか…と思っていたら、結局そのあたりはよく分からず。しかも高座に上がる時すごい挙動不審だし。(未だにあれは演技なのかあの方自身の性質のものかはわかりません…)
そんな見た目はさておき、百栄師匠の豹変ぶり、あの間、あの毒、内容全てが新鮮でとても面白かったです。あの話、どこまでが本当なんだろう。一之輔師匠のくだりとか。
シブラクにもバーチャル上でしたが観に行けて本当によかったです。
子供が最近できたのでシブラクへお邪魔できるのはずっと先になってしまいますが、その時までシブラクが続いていることを、心からお祈りしています。
コロナ騒動で不安なことなど色々ありますが、こうしてシブラクに行けたのは数少ない良かったことの1つです。またポッドキャスト、オンラインでの配信楽しみにしています。
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落語や寄席に行って感じて体験できた、僕に取って大きな財産の一つは「歳を取ることでしか魅せること、できないことがある」ということです。
昨今、世の中は歳を重ねた人が若くなろう若くみせようとする風潮がありますが、落語家さんには「年老いたことを年老いたまま見せよう」という人がいます。
それは初めて味わった体験で、とても良かったです。よくわからないという人は、ぜひ生で落語や漫才をみてください。
子供ができてから1度しかライブに行けてない!コロナになれば尚更だ!と思っていましたが、この騒動で久々に緊張感のある場に行けたなぁと思います。
治療が早くしたいなぁ…
Bone= communication between gravity and our body
My child cut her lower teeth. Like bone spur, it grows through the communication between gravity and her body.
If we consider that lower teeth was born against gravity, it would be interesting to recognize bone as body position information.
Ascending colon is also very interesting that works against gravity.
I think it is the important point because impurities tend to accumulate.
When I heard that "get the hang of 〜= grab the bone" in Japanese, I was conscious of the clavicle to treat shoulder. I remember that I fully understand its meaning at that time.
Since then, I have always kept this phrase in mind while I treat patients.
Nik Bärtsch live set on 15th Nov. 2019
It’s like teeth!
#Baby #tooth #acupuncture #gravity
歯=重力と身体のコミュニケーション
子供の下の歯が生えた。
骨棘のように重力と身体のコミュニケーションから逆つららのように生えています。
重力に逆らってまで生まれたんだと思うと、体の位置情報としての骨ってやっぱり面白いなと思います。
上行結腸も身体の位置から考えるととても面白いし、治療する上でポイントになるところだと考えています。
「コツを掴む=骨を掴む」だという話を聞いた時、肩の施術で鎖骨を意識していたのですごく腑に落ちたのを覚えています。
それ以来、いつも施術で気をつけています。
Nik Bärtschのライヴのセット。歯に見える。
https://www.barbican.org.uk/whats-on/2019/event/nik-bartsch-sophie-clements-when-the-clouds-clear
#乳児 #歯 #鍼灸 #重力
戸愚呂弟の死と仙水の死の共通点 仙水編その4
お題「#おうち時間」
仙水と飛影はなぜ黒の章に興味を持ったか。仙水編1 - ロンドンの、船上の鍼灸師の日記
コエンマの霊界告発と仙水とグレタさん。仙水編2 - ロンドンの、船上の鍼灸師の日記
誰にでもある多重人格。幽白:仙水編3 - ロンドンの、船上の鍼灸師の日記
前回のブログでは最後に戸愚呂(弟の方、以後、戸愚呂)の死と仙水の死って繋がってないのかと前振りをしたところで終わりました。
以前書いた文章で、遊助が否定した戸愚呂の価値観を、最後に肯定する設定にしたのは、戸愚呂への作者の弔いなのではと妄想しました。
遊助が否定した戸愚呂の価値観をなぜ肯定したのか 幽白その3 - ロンドンの、船上の鍼灸師の日記
それで次は、戸愚呂の死と仙水の死も繋がってるんじゃないのかと言う妄想です(笑)
戸愚呂と仙水の違いってなんなんでしょうか。
それは戸愚呂が妖怪で仙水が人間だと言うことです。(仙水が妖怪探偵をやめたのはいつか知りませんが、戸愚呂と仙水が戦う可能性もよく考えればありましたよね。まあ、それは漫画なので…)
戸愚呂は弟子を惨殺された無念から強さに固執するようになり、人間よりずっと寿命が長い妖怪に生まれ変わることで強さを維持しようとしました。それはまるで弟子たちの死を忘れないための逆リストカットのようなものではないでしょうか。(生きていることを実感するためにリストカットをする人がいると聞いたため)
一方、仙水は物心ついた時から霊力があり、そのせいで小さい時から妖怪に殺されかける毎日を送っていました。その1でも書いたように、人間の酷悪の姿を見ることで自分が人間であることへの罪悪感と、自分もその一部である人間の嗜好の対象にされてしまっていた妖怪に対する罪悪感とが突然押し寄せ、人間への憎悪が生まれました。
そして、自分の妖怪に対する懺悔の気持ちから魔界に穴を空けることを画策する。そして恐らく、妖怪が背負わされてきた(人間が創り上げた)罪を人間に被らせようとした。
スケール感の差こそあれ、自分におきた極私的なことを、自分の根源的な罪として捉えてしまったという意味では同じです。
ただ、その罪に対する意識の方向性が違っていて、戸愚呂はひたすら自分を傷つけることでその罪を償おうとしますが、仙水は他人もその罪は持っているので全員で償うべきだとします。もちろん、戸愚呂と仙水とで起きたことの事象が違うため一概には言えませんが。
切ないのが、仙水が妖怪に憧れて魔界で死ぬことです。きっと彼も人間全員が罪を被るべきというのは空虚なことだと悟っていると思います。
「次こそ魔族で生まれますように。」
これが彼の死ぬ前の最後の言葉です。(妖怪と魔族の違いは漫画の中で説明されておらず、違いはわかりません)
人間のような煩わしい存在として生きるなら、むしろいっそ妖怪(魔族)として生まれて生きた方が仙水にとっては潔かったのでしょう。
とはいえ、今書いてて気づきましたが、もし仙水が戸愚呂のように暗黒武術会で優勝していたら妖怪に転生できたわけです。戸愚呂はできたわけですし、戸愚呂より仙水の方が強いわけですから。
でも孤独な戦いの中で多重人格者となってしまうぐらいですから、仲間を4人も集められなかったかもしれませんが…
でも、穴を空けて魔界に来れて、しかも妖怪(になった)の遊助に最後殺されて命を引き取ったわけですから、仙水は死の直前までずっと苦しんできたのに最後は成仏できたのかなぁという気がします。
戸愚呂も仙水も遊助と戦うことで、自分の無念、情念を浄化し死を迎えました。そういう意味では、他に倒された妖怪の話は正直忘れましたが、遊助は神のような存在なのかもしれません。
どういう要素が神と繋がるのか。それはハンターハンターのゴンにも共通していることだと個人的には考えています。
仙水への想いはこれぐらいにして、いつか、ゴンとの共通点については書きたいと思います。
また幽遊白書読みなおすかなぁ。
#幽遊白書 #戸愚呂 #仙水
誰にでもある多重人格。幽白:仙水編3
お題「#おうち時間」
前回までの続きはこちら
仙水と飛影はなぜ黒の章に興味を持ったか。仙水編1 - ロンドンの、船上の鍼灸師の日記
コエンマの霊界告発と仙水とグレタさん。仙水編2 - ロンドンの、船上の鍼灸師の日記
前回は仙水の死とコエンマの霊界の告発との関係について妄想しました。
今回は仙水の多重人格について思うところを書きます。どんだけ仙水編について書くんだという話ですが、僕はやはりそれぐらい幽遊白書が好きなんだなぁと改めて感じます。
仙水には7人の性格が彼の中にはいて、主人格と戦いを担当する人格が三人、別のことを担当する人格が三人いるらしいです。((別のことをする人格の一人は女性で泣き虫役だったそうで、内気で純情で傷つきやすかったそうです。)
終わりのない闘いの中で仙水が自ら創り上げた哀しい別人格だと樹は述べていました。
僕は人生で多重人格を持つ人がいるんだとこの物語で初めて知りました。それはなんとも言えず新鮮で奇妙な感じがしたのを何となくですが覚えています。
鍼灸師になるもうずっと前、20歳の大学生の時に知り合いの彼氏の元カノが多重人格者だったそうで、元カノがどうして多重人格を持つまでに至ったのか初めて会ったにも関わらず話してくれたことがありました。(変でとても長い一夜だったな…)
彼はその元カノが人格を統合するための治療を受けていた時にそばでいたために、どうして彼女が別人格を持つに至ったのかを知っていました。
どうして別人格を持つようになったかについて聞いてるだけでもきつかった内容でしたが、「孤独で終わりのない戦いを続けた」という意味では、彼女と仙水は対して変わりません。
話を聞いて思ったのは、孤独でかつ周りに支えてくれる人がいないと、自分で自分の中に支えてくれる人を作るようになってしまう心の構造が人間にはあるんだということでした。
あと、クルーズ船で働いていた時に、軍隊で働いていたカナダの方を診たことがあります。彼女はPTSDで苦しんでいました。ユーゴスラビア紛争の解決のために駐留した時の記憶が今でも蘇るそうで、その記憶が頭から離れないそうです。映画「アメリカンスナイパー」に出てきた主人公がイラク戦争後から帰ってきた後にPTSDで苦しんでいたように。
彼女は多重人格とは言っていませんでしたが、その時の記憶から逃げ出すために人格を作り出す可能性もあるのかなぁと考えたりします。
僕自身は別人格を創り上げるほど人格が分離したことはありませんが、会社員時代に感情を表に出すのも辛かったあの時の自分は今の自分とは明らかに違っていました。(鬱だった時のブログを載せる)
でもその一方で、ああいう風になる自分も、自分を形成している中にはあるんだなと思うと、多重人格って何なんだろうと思います。
こうして考えていけば、多重人格を作る可能性は人間誰しもこういうことは起こりうるんだと思いますし、女性の化粧という行為は別人格を作っていると言えなくもないのではないでしょうか。(だからこそ、すっぴんも綺麗だねと彼女に言う時、じゃあ化粧してる私はどうなのと不機嫌になる現象に説明がつきます。つまり、すっぴんの土台に化粧の自分があるのではなく、すっぴんの自分と化粧している自分が並行して存在している)
10歳にも満たない子供もがこういう物語を読むことに賛否両論あるとは思いますし、今だときっとジャンプには載せられない気がします。
物語をたくさん読む、聞くことの重要性の一つはあらかじめ学習しておくことで、自分が同じ境遇になる(かもしれない)時に苦しみ過ぎないことではないでしょうか。
その意味では10歳にも満たない年齢で仙水編を読むのは大切…なのかもしれません。
自分の子供にはもう少し大人になるまではお勧めできませんが汗
まだまだ続きます。次は戸愚呂(弟)の死と仙水の死って繋がってない??です
戸愚呂弟の死と仙水の死の共通点 仙水編その4 - ロンドンの、船上の鍼灸師の日記
コエンマの霊界告発と仙水とグレタさん。仙水編2
前回までの続きはこちら。
仙水と飛影はなぜ黒の章に興味を持ったか。仙水編1 - ロンドンの、船上の鍼灸師の日記
前回は仙水編のストーリーの説明と、仙水が変わるきっかけとなる黒の章になぜ飛影は惹かれたのか、また、その共通点ってなんなのかについて考えました。(幽白好きの皆さんは仙水と飛影の共通点派なんだと思いますか??)
黒の章について続きがあると書きましたが、コエンマは仙水が遊助に倒された後に、黒の章を含めた霊界の資料を調べあげます。すると、その資料には改ざんされた後が膨大な量でありました。(大部分は人間が妖怪でやったとされる悪事の水増しだそうです)
そして、コエンマは父である閻魔大王を含めた上層部を告発しました。
上層部の言い分としては、「魔界を悪役にしておけば霊界には人間界を守る大義名分が立つ。」堂々と結界を張って領土維持をするためだそうです。
息子が父親を告発するなんて今の世の中では考えられなさそうですし、わざわざ告発しなくても父親に内密に言って魔界との結界を解けばよかったのではないかという気もします。それだと霊界は波風立たないわけですし。
でもそれはきっと、仙水への弔いじゃないのかと思うんです。
仙水を霊界探偵として雇ったのもコエンマですし、彼が人間の嫌な部分をみてしまい価値観が変わってしまったのもコエンマがある敵を倒すように命じたからでした。
コエンマがいなければ、ここまで自分の人生や性格が破綻することはなかったでしょう。きっと彼はそのことに気づいていますし、そのことに対する罪悪感に苛まれていたんだと思うんです(いや、僕が苛まれていてほしいと思っている)。
僕は仙水とグレタさんを重ねてみてしまう部分があります。環境活動家として様々な活動を展開されている彼女ですが、なんとなく感じるその危うさが、仙水が持つ危うさに似ている気がしませんか?
死の直前に仙水は言います。
コエンマ「なぜ…そうまでして魔界の穴にこだわるんだ。」
仙水「魔界へ来てみたかったんだ。本当にそれだけだったんだよ。」
「世の中に善と悪があると信じていたんだ。・・・だが違ってた。オレが護ろうとしてたものさえクズだった。そんな生き物の血が流れているのが無性に憎くなったよ。」
「浦飯…戦っている時の君は…すごく楽しそうだ。オレもほんの一瞬だが初めて楽しく戦えた。ありがとう。次こそ魔族に生まれますように…」
この善と悪があると信じていたという仙水の言葉にせめて報いるために、コエンマは告発したんじゃないかな。それがせめてもの自分の罪に対する贖罪となるような気がします。
グレタさんが今後成人となり、どのような人生を歩んでいっていかれるのかはわかりません。彼女には誹謗中傷も多いと聞きます。
地球環境という善と悪では割り切れないものを人生の(今のところの)糧として生きる彼女が、仙水のように絶望しませんように。
次は仙水の多重人格についての思いについて書きます。
誰にでもある多重人格。幽白:仙水編3 - ロンドンの、船上の鍼灸師の日記
戸愚呂弟の死と仙水の死の共通点 仙水編その4 - ロンドンの、船上の鍼灸師の日記
#幽遊白書 #グレタ #仙水 #コエンマ