ロンドンの、船上の鍼灸師の日記

2012年から客船で鍼師として働いていましたが、2017年からロンドンで治療家として働いています。治療のこと、クルーズのこと。色々綴っていこうと思います。ウェブサイトはこちら。https://www.junjapaneseacupunctureandshiatsuclinic.com/

子供が生まれる時に鍼でできること。いかに痛みなく子供を産みやすくできるか。

お題「どうしても言いたい!」

 

子供が今月中旬に生まれます。妻のお腹はとても大きくなり、今は最後の最後だからなのか、左右に拡がり下に詰まっていっているように思います。

 

イギリス、特にロンドンは世界の民族といっても過言ではないくらい様々な人種が混ざりあっています。そのためなのか、私たちの赤ちゃんはイギリスの基準で体重が小さいと言われ続け、3週間に1度のペースでエコーによる検診がありました。(イギリスでは、順調に育っている赤ちゃんの場合、確か2回しかエコーでの検査がなく、親が不安になるほど汗)

37週の検診でも、骨の長さから推察される体重がイギリスにおける胎児の体重グラフでは基準以下であるという診断が下り、様々なリスクを考慮して40週で陣痛誘発剤を打って子供を出そうと医者に言われました。ちなみに、僕の子供は日本における胎児の体重のグラフでは基準以下ではなく、アジア人を考慮した場合に下回るそうです。ヨーロッパ人基準だともっと下回るのは言わずもがな。

妻は誘発剤に反対で、39週に有料のクリニック(イギリスでは医療は全て無料なのです)でエコーを取って胎児の状態をみようかという話になっています。

 

と前置きがながくなりましたが、ということで37週から自然に子供が生まれるように、以前にも増して僕が妻を治療するようになりました。37ー42週がいわゆる自然分娩とされる期間に相当し、40週が目安ですが、37週でも何も問題がありません。

元々陣痛が来たら鍼で産みやすくするようにサポートしようとは考えていて、使うツボもアイデアがありました。

どうすれば産みやすいかと考えた時に、要は子宮ないし下腹部、大腿骨の内側に自分の力を伝えやすくすればいいだけだと思うのです。

 

妊婦さんはお腹が大きくなると、ペンギンのような歩き方をされると言われます。つまり、足を外側に大きく捻って歩きます。それにより、足の外側で歩くようになってしまいます。両腕もお腹につられて、脚と同じように外側に捻った状態で歩きがちです。

体幹の筋肉が弱いと、そういう歩き方に慣れてしまった妊婦さんは出産時に身体の中心、しかも普段より下の重心に力を入れることは中々難しいです。

 

その例として妊婦になって足がつりやすくなることが挙げられます。

妻は妊娠してから足がつりやすくなりましたが、それには2つの要因があると思います。

 

1) グルテンや乳製品などを代表とした身体に負荷がかかるとされるものの摂りすぎで、血流不全が起きる。

2) お腹が大きくなることで腰がうまく使えないため、脛以下でバランスを取ろうとし、脛以下の血流が悪くなる、筋肉が硬くなる。

 

1が2に及ぼす影響もあり、1を改善させることもとても大切です。

ただ、動きの考察から動かせていないところを探す整動鍼を軸とした鍼をする僕としては、2は得意とするところです。

 

早速、股関節から足の先までがスムーズに力が伝わるよう調整したところ、足がつらなくなり、また、歩く時に陣痛のような痛み(彼女曰く)が来るようになったとポジティブな意味で言っています。

もちろん、下肢がスムーズに力が伝わるようにするだけでなく、外側に捻れた上肢も調整して、上半身の重みが骨盤に伝わるようにもしました。

彼女は歯のバランスが悪く他にも色々調整しなければいけませんが、足がつらなくなるのと産みやすい状態に持っていくのとは相関関係があると僕は感じています。

 

出産間近で誘発剤や帝王切開をしたくないという方がおられれば、鍼を受けてみられてはいかがでしょうか?

薬に頼らなくてもできることってきっとあります。

 

 

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