読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

英国の、船上の鍼灸師の日記 the diary of acupuncturist on Great Britain, cruise ship

2012年から客船で鍼師として働いていましたが、2015年はイギリスで働くために有機食品の会社で働き、2017年からロンドンで再び治療家として働いています。治療のこと、クルーズのこと、食べ物のこと。色々綴っていこうと思います。

トルコ人の声かけとその裏側

f:id:acupuncturistontheship:20161024203206j:plain

船員として昨年働いていた時、7ヶ月の契約の間ずっと地中海にいました。

リスボンというポルトガルの首都から乗り、東に向かって、真夏の間はエーゲ海にいました。トルコとギリシャを行ったり来たりという毎日でした。

 

トルコに行ったことがある方ならわかると思いますが、観光地を歩くと本当の本当に声をかけられます。

偽物のブランド品がずらっと並ぶバザールでは、「Genuine fakeが売ってるよ」(=本物の偽物、ようは偽物の中でも質が高いよと言いたい)という声をかけられたりします。

彼らは、誰もいない時は小さなコップに入った紅茶を飲んだり、スマートフォンをいじったり、友達とダラダラしています。

が、我々観光客がその前を通ると不意に立ち上がり声をかけてきます。

興味をもって店に入ろうものなら、しめたものです。店から出させないようにして、どうにか買わせようとしてきます。

 

他にも全く同じものがそこかしこにあり、それらは値札も貼られていないので、ようは売る人の話術と逃がさないためのテクニックで買わせるのです。

まるで蟻地獄のようです。本当に。

 

私は値切りや交渉が苦手で、かつ偽物を買うなら値段の低い本物のものを買いたい人なのでそういう店には行きませんでしたが、やっぱり興味のある友人は多く、彼らに同行してその蟻地獄を体験したものですが汗

 

彼らと話していると、彼らに虚しさを感じることがありました。

彼らは観光客に買ってもらうことしか考えてない。

そらそうですよね。私が彼らの立場ならそうします。

でも、なんというか、誰も信用していないような印象を持ってしまうのです。

 

船のスパのチームにトルコ人の男性の美容師、メメットがいて仲がよかったので、お酒を一緒に飲んでいる時に失礼かもしれないけど、その印象を素直に伝えてみました。

 

彼は「そうかもしれないね。」と答えました。(彼はどんな時でも笑顔で"Don't worry"が口癖の人で、でもどっか人を信用していない人でした。彼にも私は露天商のトルコ人らと似たような印象を受けていました。

 

でも、そういう生活を続けていると身内に対してもそのように接してしまうのではないかと思っていましたが、そうではないようです。

 

彼の恋人であるイギリス人のヘレンが、彼の親戚の遊びに行った時のこと。真夜中に近い時間に訪問することになってしまったにも関わらず、食事などを全く嫌な顔せず出してくれて、もてなしてくれたそうです。

家族じゃなくて親戚だと、日本では考えられませんが、イギリスでも同様だそうで、彼女はとてもびっくりしていました。

メメット曰く、「そんなのは当たり前だよ。」とのこと。

 

彼らと話してわかったのは、「トルコ人は身内に対してはとても優しいのですが、身内以外に対してはとても冷たい。」ということでした。

ここからは私の推測ですが、そうなってしまった理由は、トルコが持つ歴史にあるんじゃないかと思います。

トルコはヨーロッパ、アジア、中東のいづれにも深く関わってきた国で、過去に様々なことがあったことでしょう。

そうした中で、得た国民性は「身内以外は誰も信じない。」ではなかったのかもしれない。

 

京都の人に裏表があるのも、出世などで複雑な人間関係があった歴史があったからだと聞いたことがあります。

それに近いのではないでしょうか。

 

彼らは今、イギリスにいるそうなので、渡英したら会えそうです。

楽しみだな。