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英国の、船上の鍼灸師の日記 the diary of acupuncturist on Great Britain, cruise ship

2012年から客船で鍼師として働いていましたが、2015年はイギリスで働くために有機食品の会社で働き、2017年からロンドンで再び治療家として働いています。治療のこと、クルーズのこと、食べ物のこと。色々綴っていこうと思います。

日本人ハーフのアスリートが活躍している違和感とその時代錯誤さ

「あなたは地面に根が生えていますか3」のテーマで書きましたが、私は「日本が日本人だけで構成されている」という錯覚に日本人が無意識にとらわれていると思っています。

その一例が、オリンピックで活躍しメダルも獲得したハーフのアスリートです。

「彼らはハーフだから日本代表にふさわしくない!」という言葉を聞いたことがあります。
昨年船で働いていた時に、同じようなことを船の友人から言われました。
それはラグビーのワールドカップで日本代表が南アフリカ代表に勝利した時のこと。

船には南アフリカ出身の船員が数多くいます。元イギリスの植民地だったこともあり、英語とアフリカの言語(地域によって区別され合計9つあるらしい)の1つ計2ヶ国語を母国語として話すうえに経済がそれほど発展していないため、船員が多くいます。

優勝候補とも言われていた南アフリカ。オリンピックでその影も薄くなりましたが、昨年日本は南アフリカに勝利しました。
勝った翌日、友人から「日本人じゃないようないっぱいいるようなチームは日本代表じゃない。」と。

その時は、正直私も心の底で、少しそう思っていたので、何も言い返しませんでした。
ハーフの選手がいたりと確かに、一目見て日本人っぽくない選手が代表にたくさんいたのは事実です。

でも待てよ。
南アフリカという国はどうなんだ。
そもそも、アフリカ大陸にイギリスに進出し、領土となった。
その歴史で今の国が形成されたからこそ、昔は肌の黒い方々ばかりであったのにそのような歴史で肌の白い人々、はたまたそのミックスの人たちがいる国となっているわけで、彼らに言われる筋合いはないなと気づきました。

つまりは、南アフリカ共和国のように(中国や韓国をルーツとする方々との交流はずっと前からありますが、それよりも広い意味で)様々な人種が混ざり合い、それが普通となる国へとなる過渡期が今の日本なんだと思います。

そこからハーフやクォーターの人たちへの認識が変わりました。
彼らは全然特別な人たちではない。
彼らが日本語を話すその違和感は、私が外国を受け入れていないことの証なのだと痛感しました。
テレビやスポーツの分野で様々な人種の人たちが活躍し、また、その活躍しているという意識すらなくなる日もいつか来るのでしょう。

ラジオで「田舎川柳」なるものがあり、その本を特集していました。
そこからの一句。
「気がつけば   隣の奥さん  外国人」

それを聞いて、私が三菱重工に勤めていた時のことを思い出しました。
滋賀県に工場があったのですが、滋賀はその工場だけでなく、様々な工場がひしめき合っています。
名の知れた会社の工場があるということは、その下請け、孫請け工場があるわけで、もちろん孫請けなどに行くほど、給料や待遇は(一般的には)悪くなる。

そんな中、自転車で工場に行くと、行き交う人が話す言語が日本語じゃないのにびっくりしました。

新興住宅地に生まれ育った私には正直ここは外国か!とも思っていたのですが、工場なんかでは異文化がもうすでに流入し交流しているんだなと実感しました。

その実感を久しぶりに思い出しました。

「日本が日本人だけで構成されている」という錯覚に日本人が無意識にとらわれていると思っているのは、私を含めてごく一部の人たちだけなのかもしれません。

その意識を謙虚に改めて、色々な「日本人」が様々な場所で活躍できることを期待します。

 

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