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英国の、船上の鍼灸師の日記 the diary of acupuncturist on Great Britain, cruise ship

2012年から客船で鍼師として働いていましたが、2015年はイギリスで働くために有機食品の会社で働き、2017年からロンドンで再び治療家として働いています。治療のこと、クルーズのこと、食べ物のこと。色々綴っていこうと思います。

あなたは地面に根が生えていますか

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あなたは生まれ育った街が好きですか?

 

私は兵庫の神戸市に住んでいますが、あまり神戸という街が好きじゃありません。

船で働いていたり、旅ばかりしている人は、どこかで「生まれ育った街が好きじゃない」と私は思っています。

だって好きなら、外に出る必要がないと思うからです。

 

人によって住処は変わっていきます。

家を買ったならその人はそこを終の住処にするつもりで買ったのでしょうし、転勤族で住処を転々とする人もいれば、生まれた家から住処を変えずに死を迎える人もいます。

 

7ヶ月日本を離れて、久しぶりに日本の友人に会った時、こういう感覚を持ちました。

「彼らは地面に根が生えている」

そうなることで、彼らがその街に根ざし・溶け込み、その土地とつながっている感覚を持ちました。

友人の中にはずっと私が暮らしている町内に住んでいる人もおり、彼らはいつの間にか私の街が持つ空気になっています。

山の空気と海の空気が違うように、その土地にはその土地の空気があり、その空気に馴染んだ人がそこに住む(住める。が正しい表現なのかもしれません)のでしょう。

そして馴染めば、人であってもその土地とつながっていく(=根が生える)。

 

両親がその空気を気に入って住むことにしたわけですから、子供達もそこに住むのは当然かもしれません。

 

私の家は新興住宅街の中にあるため、転勤族の人はあまりいませんでした。

しかし、高校や大学で何人か転勤族友人ができましたが、彼らに対してどこかよそよそしさを感じていました。

性格はその人その人によって違うのですが、彼らには共通してその「よそよそしさ」があったように思います。

その違和感はもしかしたら、上に書いた地面とつながらないという意思・もしくはつながってもまた別の所へ行かなければならないという諦めが身体に染み付いた結果なのかもしれません。

(そう解釈したとき、転勤族の彼らの感覚を少し共有できたのかなと思いました。)

 

その一方、新興住宅街ではなく下町や昔から街としてあった地域の出身の友人は、新興住宅街出身の人たちと比べて街とつながっているように思います。

まずなんと言えばいいのか、より濃い人間関係を無意識に築こうとするように思います。

昔から街だった地域に住むということは、家の周辺の方々や土地とを昔から共有してきたわけですからそういう関係を求めるのではないかと思います。

 

その象徴の1つが氏神さんの存在や神社仏閣、はたまたそれに関わるお祭りだと思います。

例えば、今配達で神戸市の東灘区という地域に週一回行っていますが、夏だと茅の輪くぐりの祭りをやっています。

他にも、GWには神輿を担いでお祭りもしています。

それはそこに住んでいる人からすれば当然ですが、新興住宅街にはそんなお祭りは当たり前ではなく存在しません。

 

その差って大きいなぁと思います。そういった行事を通して、人はその地域の四季を祝い、意識するしないに関わらず、その土地との繋がりを再確認するわけですから。

 

そして、その土地と繋がっていない、繋がれない感覚が私を船がやイギリスへ向かわせてるように思うのです。

 

続きは次回に。