英国の、船上の鍼灸師の日記 the diary of acupuncturist on Great Britain, cruise ship

2012年から客船で鍼師として働いていましたが、2015年はイギリスで働くために有機食品の会社で働き、2017年からロンドンで再び治療家として働いています。治療のこと、クルーズのこと、食べ物のこと。色々綴っていこうと思います。

頭蓋骨からさざなみを触れる 頭蓋に触れること2

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(あらすじ)

6月上旬に参加した「頭蓋」のセミナーのまとめ

まず、硬膜へのアプローチから。

硬膜は頭蓋骨の内面(骨膜の内側)だけでなく、大脳鎌、小脳鎌、小脳テントという3箇所が頭蓋内に硬膜の中隔(しきりみたいなもの)としてあります。

今回は代表的な頭蓋の骨である頭頂骨、前頭骨、側頭骨、蝶形骨、後頭骨などへの接触を通して、硬膜を緩めていくことを学んでいきました。

オステオパシーの考えの前提として、私たちが普段おこなっている「呼吸」とは別に、「硬膜がつないでいる頭蓋と仙骨(骨盤の骨の1つ)のラインはそれ独自の呼吸リズムがある」という考えがあります。

これには賛否両論あり、私も初めはそんなもの存在するのかと思っていましたが、実践を重ねるにつれ、その呼吸の存在を理解しました。

それは静かで美しいリズムです。(私には静かな波が砂浜で行ったり来たりしているイメージが湧きました。)

個々の骨の動きを、触れて感じると同時にそれらがどう歪んでいるのかを確かめ、患者さんの頭蓋が求めるまま、その動きをサポートしていきます。

私たち施術者ができることは、「よくしよう。」とか、「ここはこうなっている。」などの自分の意識を挟み込むことなく、自分の手が触れたままそのままに従うことだと講師の先生に言われました。

またそうする上で大切なことは、「自分の軸をまず定めて、相手に触れるということ。」だそうです。

両耳を結んだX軸と頭の頂点~乳首の中点~へそ~尾骨とを結んだY軸とをまじつなぎ合わせ、その上で相手の頭に触れる。

すると、相手のリズムが自分の妄想に阻まれることなく感じられるようになる。

初めは緊張してできませんでしたが、慣れてくるうちに1日目からその感覚が掴めてきました。

しかし、それを行う上で重要なことは迷わないこと。治療は毎回違う身体・違う症状に対面するわけですから、迷わないことがないんですけれども、相手の絵が描けなければ、よく触れられないことに気づきました。

私は1日目は上記に書いた軸の意識を持って触れることができたのですが、2日目の静脈洞を触れる時には全然うまくいきませんでした。

その理由は簡単で、硬膜の勉強はしていてそういう触り方をしていたのですが、静脈洞及びそれをマニュピレート(操作)する方法は勉強していなかったため、絵が描けず迷いが生じたからです。

静脈洞の位置、後頭顆の位置、頬骨突起の位置などなど、曖昧にしか意識していなかったものを正確に触らないといけなくなる時に自分の不勉強を思い知らされます。

改めて復習しないと。