英国の、船上の鍼灸師の日記 the diary of acupuncturist on Great Britain, cruise ship

2012年から客船で鍼師として働いていましたが、2017年からロンドンで再び治療家として働いています。治療のこと、クルーズのこと、食べ物のこと。色々綴っていこうと思います。

方法論より原理原則

お題「マイブーム」 人を施療し、改善が見込めるようにする。 その意味ってすごく広い。肉体的なものもあれば、精神的なもの、神経的なもの筋肉系、はたまたそれ以外。。。 それは複合的なものでその中でも得意なものお、自分が好きなものを選んで仕事にして…

精神的なものが精神を隠してしまう

お題「最近知った言葉」 この言葉をご存知でしょうか。 MixBというサイトでロンドンで本を引き取った時に、河合隼雄さんの対談集「こころの声を聴く」を偶然いただいて、その中で白州正子さんと河合隼雄さんの対談の中で出てきた言葉です。 白州さんの「いま…

指もみと飲尿と安心すること

仕事柄、教科書をみながら自分の身体に触れて色々と確認します。 その時不思議に思うのが、自分の身体に自分が触れているとなぜか落ち着くということです。 例えば自律神経の体操としてよく言われる指もみ。 指もみ 健康法 - Google 検索 指もみ、健康法と入…

20年後の「8月31日の夜に」 その2。2歳の僕は何を僕に言いたいんだろう。

お題「夏休みの思い出」 前回の最後に、2歳の時の自分の写真を載せました。 あの写真を見て、彼は僕に何を言いたいんだろうとずっと考えていました。 考えてもらちがあかず、その後、母親をお茶に誘い自分の幼少期がどういう風に見えていたのかを聞いてみよ…

20年後の「8月31日の夜に」

お題「夏休みの思い出」 「どうしていつでも緊張がとれないんだろう」 日本に戻ってしばらく立ちますが、先日参加したセミナーで自分の手の緊張がとれず、セミナーでのテーマだった「骨膜に触れる」ということがうまく出来ずに終わりました。 それが僕の施術…

豊島の内藤礼さん。「感情が生まれる前の何か」と「生命や物質に宿るおぼろげ」という治療の原点

お題「もう一度行きたい場所」 豊島をご存知でしょうか? 知らない方も直島なら聞いたことがあるかもしれません。 http://benesse-artsite.jp/art/teshima-artmuseum.html 2つとも瀬戸内海に浮かぶ島で、アートと建築と環境が1つとなる場所を目指した場所で…

鶏を殺める2 死が食に変わる。デジタルではなくアナログの生→死を

前回は鶏の首に包丁を入れ、殺めたところまで書きました。 前回も最後に書きましたが、屠殺を行う前に包丁を研ぐ人の気持ちが今思い返すとわかる気がします。 「いのちの食べかた」なんかを観ると、そういう価値観とは全く違う、車にガソリンを入れるように…

鶏を殺める1 生が死に、物体に変わる

前回は自給自足をする友達のもとで鹿を捌く経験をさせてもらったことを書きました。 今回は鶏です。 鹿よりも鶏を入手することは田舎の方では簡単というか、家畜として飼っている方が多く、鹿を持ってきてくれた方に鶏を譲ってもらえないか相談したところ、…

ハントされた動物を捌く〜自給自足の友人のもとで〜

今週のお題「ゲームの思い出」 イギリスでは猟で仕留めた動物の肉を「ゲームミート」よ呼ぶので、この記事を書くことにしました。 先日まで自給自足をする友人の元で1週間ほど居候をしていました。 その中では色々なことがったのですが、思いついた時に、ポ…

「細胞は入れ替わる、身体には知らないことがある」からの「『今が幸せならいいんじゃないか再考』と万引き家族」

お題「これって私だけ?」 30代に入って、同世代と話すトピックの1つに「子供は欲しいか。」ということがあります。特に女性は35歳を過ぎると卵子の状態も悪く、また数も減るため、その現実に向き合わないといけません。 僕はあまり子供が欲しくありま…

今と昔の感性にどんな違いがあるのだろうら。1万年の旅路を読んで

一万年の旅路という本をご存知ですか? イロコイ族という実際に存在するネイティヴ・アメリカンが一万年前にアジアからベーリング陸橋を渡りアメリカ大陸に渡ってきて、いかに五大湖のほとりに定住するかまでを綴った口承史です。 みんなのレビュー:一万年…

「世界は広いかもしれないけど、世間は狭い」とおざけんの天使たちのシーンの一節

お題「好きな作家」 「世間って狭い」 自分の知っている人が僕の知ってる人の知り合いだった時に、この言葉使ったりしたことってありませんか? 先日も大学時代の友人(=A)がイギリスで修士を取りに1年間来ているのですが、僕の患者さんがその友人の知り…

自分が匂うブログを書きたいな

お題「ブログをはじめたきっかけ」 なんでブログを始めたのだろう。最近お題をもとに、自分の記憶を思い返すのが楽しい。 ブログを始めたのは鍼灸師になって開業する時に、自分の考えを残しておくことが開業したときの財産になるからというものでした。まあ…

ウェールズ最高峰スノードンへ

お題「キャンプ」 先週、ウェールズにあるスノードン山へ行ってきました。スノードン山 - Wikipedia 登山は去年のベンネヴィスに引き続き2回目。 ウェールズ最高峰なのに1085mとかなりの低山でしたが、景観はよく、楽しんできました。 ベンネヴィスの時もそ…

インプットとアウトプットのバランス

ある患者さんに聞かれたことがあります。「どうしたら頭がよくなりますか?」 僕だって知りたいです。。。 とは言え、「どうでしょうねー」とお茶を濁すのも自分の性分に合わないというか悔しいので、考えてみました。 「頭がいい」を具体的にどういうものだ…

三菱重工を辞めて、鍼灸師になれたのはなぜだろう

大学を卒業して、三菱重工に入社して鍼灸師になりました。 それで、クルーズ船で働いて今、イギリスで働いている。 大学を卒業して12年経ったけど、こんな人生になるなんて思ってもみなかったです。 ブログのテーマで転機とあったので、こういう人生になる…

共感することの振れ幅

先日、患者さんから「患者は共感して欲しいものだ。」というアドバイスをいただきました。 例えば、「足むくんでますねー。」とか、「腰凝ってますねー。」などなど。 こんなすごくベーシックな共感もあれば、何回も来てくださってる方には「今回は特にここ…

「今、ここ」はどこのこと。感情の中にはないのかな。

私には瞑想のサイクルがあって、今瞑想ないし、自分への心を空っぽにしたくなっているサイクルが来ています。 私が以前参加していた瞑想会では、自分をメタ認知する「気付き」を入れていって自分を客観的に見ていくことを瞑想の目的としていました。 「イラ…

ロンドン在住1年を振り返って思うこと

ロンドン在住から明日で1年と1ヶ月経ちます。 結婚記念日や誕生日じゃないですが、長い間住むということになった時、初めてその国に降り立った日のことって案外覚えているものです。 初めて行ったカフェとか。 この1年、日本にいるときと比べて何がどう変…

AIは私たちをペット化するか

以前に書いたこともあるかと思いますが、私は患者さんに接する時、この方の身体を機械的に診るか有機的に診るかをまず考えます。 「機械的に診る」というのは身体を建物(破れないテントが一番近いでしょうか)と捉え、どこがどう引っ張り合いっこしてるから、…

鍼灸業界のアイドル

今週のお題「私のアイドル」 このお題をみて改めて考えると、鍼灸ないし治療の業界の人にとって、特にキャリアの初めに「自分のアイドル」となれる人が見つかるかはとても大切なことだなと思いました。 というのも、この業界で絶対と言ってもいいぐらいぶつ…

治療院で暇になると考えてしまうこと

私が働いているクリニックがロンドンにあるものの、日本人がメインのクリニックだからでしょうか、年末年始が暇になります。 日本だと年末年始の休みの時に治療院に行っとこうとかとなるかもしれません。 ですが、海外の治療院で働いている場合、どうしても…

イギリスのクリスマスと距離感

イギリスで初めてのクリスマスを迎えました。 他の西欧諸国では知りませんが、イギリスの場合、クリスマスが一年で一番盛り上がりをみせると言っても過言ではありません。 初めて聞いた時は本当に驚きましたが、25日は全ての交通機関が止まります。 殆どの店…

いつどこで生まれるか

モロッコへ旅をして来ました。10日間。 砂漠へ行きたかったものの、引っ越しで色んな経費がかさんだり、1人だと思ったより高かったりで断念したため、モロッコの街を巡ってきました。 日本を離れて10ヶ月、久しぶりに発展途上国と呼ばれる国を旅してきました…

クルーズの経験を振り返って思う、どこが何が一番綺麗だったんだろうということ。

今週のお題「芸術の秋」 私がクルーズで働いていたと患者さんに伝えた時に、「一番よかった国や街はどこですか?」と聞かれることがあります。 卑怯だろうと思われるかもしれませんが、それはずばり「南極」です。 クルーズ船での鍼灸師として働いていた時に…

俳優は「人にあらず人を憂う」の意味を考える。ある俳優さんの施術を通して

ご縁がつながり、うちのクリニックにある俳優さんの出張依頼があり私が行くことになりました。 その方には合計4回施術させていただいたのですが、診せてもらったのが舞台の本番1日前、本番直前の楽屋、2日目の午前中、3日目(最終日)終了後の夜でした。ちなみ…

昔からある音と今ある音とは美しいハーモライズが出来るのか

最近、コンサートをよく聞きに行っています。 Julius Eastman Memorial Dinner | Barbican Susheela Raman: Sacred Imaginations 1 | Barbican 特に先週行ってきたSacred Imaginationsはとてもよく、私にとっては、日本で観たモーリス・ベジャールのボレロ以…

発展途上国へ行った時にみんなが思うことは失礼にあたるのか

最近、忙しくてブログが更新出来ていません。 去年、有機食料品店で働いていた時は、4日に一度と決めて、出勤前に10−15分前に職場について、近くの橋の下で、ガラケーに文章をがががっと詰め込んで、ブログの送信アドレスに送ってました。 昨日、東京ポ…

スコットランド、ハイランド。ベンネビスへ行く。

高い場所を見たら登ってみたい。 そんな感覚を持ったことはありませんか? 私は高い山を見るといつもわくわくしてしまいます。 イギリスに来た時に調べたことの一つは、「イギリスで一番高い山はどこだろう?」というものでした。 それで出てきたのがベンネ…

圧に対して思っていることをちらほらと。

最近、治療をしている中で「圧」についてよく考えます。 陰圧や陽圧などの話は他のサイトに譲るとして、圧はある空間が縮まったり、拡がったりする時に、その空間を構成している境界線にかかる力と言えます。 ーーーーーーーーーーーー 職場の人と不妊治療に…